ケラチン配合のシャンプーは髪によいのですか?

2018.5.29

ケラチン、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ケラチンとはアミノ酸の一種で、角質組織を作っているタンパク質です。
髪の毛はこの「ケラチン」が大半を占めています。

つまり、ケラチンが不足すると髪の材料がないわけですから、髪はパサついたり、場合によっては抜けてしまったりするわけです。

このケラチンが配合されているシャンプーがあるのをご存知でしょうか。
ケラチン配合だと何がいいのか、くせ毛やうねりを解消できるというのは本当なのか、アミノ酸シャンプーとはどう違うのか、ケラチン配合のシャンプーについて、今日はお話ししたいと思います。

ケラチンは大切よ!

ケラチンって何?

ケラチンとは何でしょうか。
ケラチンは18種類のアミノ酸が合成してできたタンパク質のことです。ではなぜ、髪の話題になった時に「ケラチン」という単語が登場するのでしょう。それは、ケラチンはヒトの髪の大半を構成しているからなのです。

人間が食事で摂取したタンパク質は体内でアミノ酸に分解されます。そのアミノ酸が再合成してケラチンができ、ヒトの髪や爪となるわけです。

人体はその大半がタンパク質でできていますが、髪も当然ながらタンパク質でできています。そんな髪や爪を構成しているのがケラチンというタンパク質なのです。

髪や爪が燃えると嫌な臭いがしますが、あの臭いはたんぱく質が燃えた臭いです。
ケラチンはシステイン(シスチン)、グルタミン酸、ロイシン、アルギニン、セリン、アスパラギン酸、ヒドロキシプロリン、ヒスチジン、スレオニン、グリシン、プロリン、メチオニン、バリン、トリプトファン、フェニルアラニン、アラニン、チロシン、グリシン、の18種類のアミノ酸が合成しています。特にシステインはケラチンの約15%を占めているアミノ酸です。

これらのアミノ酸には、アンチエイジング効果のあるもの、美髪効果の作用があるものも多く含まれるほか、髪に対してだけでなく、肝機能を高めたり筋肉を強くしたり脳を活性化させる作用があったりするものもあります。

これらのアミノ酸には、必須アミノ酸と言って体内で作ることはできない、だけど髪はもちろんのこと体を作るためには必要不可欠なアミノ酸も多くあります。

髪を美しく健康的に生まれ育てるためだけでなく、生命を維持するためにそもそも必要なアミノ酸ということです。

しかし、体内で作ることはできないわけですから、どうするかというと経口摂取、つまり「食べなければ」ならないのです。

とはいえ、卵や肉、魚や大豆製品などのタンパク質はもちろん、炭水化物や野菜にも必須アミノ酸の素となる栄養素は多く含まれています。

バランスよい食事を摂取することで必須アミノ酸は充分摂取できることができます。
食生活を乱さない、レトルト食品や外食に頼りすぎないことが、髪の主成分であるケラチンを体内で再合成させることに繋がります。

ケラチンの摂取方法については、こちらをご覧ください。

ケラチン摂ってね!

アミノ酸シャンプーとの違いは?

アミノ酸シャンプーとケラチン配合のシャンプーは何が違うのでしょうか。

ケラチンもアミノ酸ですから、ケラチン配合のシャンプーは、アミノ酸シャンプーということになります。

しかし、アミノ酸シャンプーの全てにケラチンが入っているわけではありません。

また、アミノ酸シャンプーに入っているアミノ酸とケラチンが、シャンプー時に同じ作用をするというわけでもありません。

アミノ酸シャンプーはアミノ酸の力で洗浄するシャンプーで、ケラチンが配合されていてもケラチンが洗浄の仕事を担うとは限りません。

そもそもアミノ酸シャンプーにはどんな特徴があるのでしょうか。
アミノ酸シャンプーは、低刺激で頭皮に優しいという特徴があります。刺激が少ないので敏感肌や乾燥肌の方にも向いています。

アミノ酸シャンプーは、アミノ酸の力を使って洗浄を行いますが、洗浄力は従来の、いわゆる「高級アルコール系シャンプー」に比べると劣ります。

先ほども述べたように我々ヒトの体は水分を除けば、大半はアミノ酸でできていますから、肌や髪と同じ成分で洗浄するようなイメージです。髪や頭皮に優しいのは、そういう理由です。

洗浄力が弱いのでは汚れがきちんと取れないのでは? と思われるかもしれませんが、シャンプーの仕方を夜1日1回2度洗いにし、しっかりとすすぎをすると、特に問題はありません。

洗浄力が弱いからといって用量以上のシャンプー剤を使うと、頭皮にシャンプー剤が残ってかゆみや悪臭、毛穴を詰まらせる原因などのトラブルになりますので、注意しましょう。
シャンプーの量よりも、洗い方を工夫し、しっかりとしたすすぎを意識することをおすすめします。

むしろ、2度洗いするので、シャンプー剤は少なくてもいいくらいです。シャンプー剤が多ければそれだけ髪にシャンプー剤を残してしまうリスクが増えると考えましょう。
また、アミノ酸シャンプーは、保湿性が高く、潤いも与えてくれるとされています。

アミノ酸シャンプーはアミノ酸の力で洗浄するという意味ですから、ケラチンが配合されている=アミノ酸シャンプー、とは一概には言えません。

しっかり流さないとね

ケラチン配合だと何がいいの?

ケラチン配合のシャンプーを使って、ケラチンを髪に補給することで、健康的な髪に繋がるとされています。

具体的には、コシやハリのある弾力ある髪になれる・潤いのあるツヤやかな髪になれる、というメリットがあるようです。

ケラチンは細長い繊維状で、水分を含み、弾力性があるという特徴がありますから、シャンプーやトリートメントでケラチンを髪に補給すると、先ほどあげたようなメリットが髪に生まれるわけです。

美容院の中には「ケラチントリートメント」というのを施術してくれるところもありますが、こちらもケラチンが配合されているトリートメント剤を使用し、プロがトリートメントを行なってくれるものです。

パーマやカラーリングなどで痛んだ髪も、弾力のあるツヤやかな髪になる、とされています。今までは縮毛矯正をされていた方も、時間も短縮できるとケラチントリートメントをされることがあるようです。

ケラチンが配合されているシャンプーには、ケラチンだけでなくコラーゲンや海藻エキスといった保湿性が高い成分も含まれていることが多く、髪のダメージ補修のために買い求められる方も多いようです。

こんなにしっとり!

くせ毛やうねりを解消できるって本当?

ケラチン配合のシャンプーやトリートメントを使用すると、くせ毛やうねりを解消できるとされています。

くせ毛やうねりは、基本的には髪がハイダメージを受けてキューティクルを損傷し、髪の内側の水分を失って、結果としてくせ毛になったりうねったりしていることが多いのですが、このキューティクルの損傷に対して、ケラチンが働くとされているからです。

ケラチン配合のシャンプーやトリートメントをインターネットで調べると「髪を修復」とか「美髪の有効成分を髪の内側にとどめる」などの文字が並びます。

ケラチンが配合されているシャンプーやトリートメントが、ダメージを受けてくせやうねりを伴ってしまった髪の毛を修復して、ハリとツヤのあるなめらかで柔らかい髪にしてくれる効果があることがわかりますね。

とはいえ、ケラチンはそもそも経口から摂取していくのが一番よいのです。
外から側からのアプローチの両方が必要です。

復し続けてもケラチンが充分に体内に入っていかない状態が続けば、美髪を失うどころか、髪の新たな誕生や成長に弊害が生まれるでしょう。

特に外食が多い、偏食が多い、レトルト食品や加工食品に偏った生活をされている方は、まずはバランスのとれた食事を摂れるよう工夫していきましょう。

まとめ

髪の主成分である「ケラチン」。ケラチンとはアミノ酸が体内で再合成したものです。
ヒトは髪だけでなく、人体の大半はアミノ酸(タンパク質)でできているもの。

ですから、アミノ酸シャンプーは、体に近い成分で洗浄するため、髪にも頭皮にも優しく刺激が少ないでしょう。

ケラチンが配合されているシャンプーやトリートメントを使用すると、髪のくせやうねりが抑えられます。

ケラチントリートメントを行なって、縮毛矯正の代わりとする人がいるように、ケラチンは髪に潤いとツヤとハリを与え、なめらかで柔らかい髪にしてくれるでしょう。
特にパーマやカラーリングで髪にハイダメージを抱えている人はケラチン配合のシャンプーやトリートメントを使用するとケラチンの力を実感できるかもしれません。
とはいえ、ケラチンの素となるアミノ酸は経口摂取し、体内でケラチン再合成させることが大前提です。偏食や乱れた食事生活を見直し、バランスの良い食事を心がけたいですね。

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